PCケースを新調 Fractal Design Define R5
そろそろPC組み換えの時期
現在メインに使っている自作パソコンがすでに7年目になり、最近になってそろそろ組み換えかなあと考え始めています。
PCパーツからしばらく遠ざかっていて浦島状態でしたが、軽く調べてみるとIntelの第11世代(Rocket Lake-S)が出揃った頃(2021年3月以降?)が替え時という結論に。
性能対価格比でAMD Ryzenに水をあけられている状態はまだしばらく続きそうですが、内蔵GPUが2015年から使用されているGen 9 GPUから最新のXe Graphicsに更新され、ディスプレイ出力も4K60×3 / 5K60×2と大幅に強化、DP1.2はDP1.4a、HDMI1.4aはHDMI 2.0bに変更されます。
私の場合、用途的に内蔵GPUで間に合いますが、現状でかなり貧弱なGPUが改善されそうなので、Rocket Lake-Sは期待できそうです。
で、調べているうちにFractal DesignのPCケースが気になり始め、先にPCケースだけ新調したくなり、Define R5を購入しました。
価格は12,000円ほどで、最安値の頃から若干値上がりしています。今まで5~6台買ったWiNDyよりは安い価格ですが、ほとんどフレームと外板だけのWiNDyに比べ、配線の取り回しが楽にできるようなギミックや、付け外しの簡単な防塵フィルター、パネルに貼ってある静音シートなどの装備も充実しています。
実はDefine R6を先に購入
DefineシリーズのミドルタワーにはR5、R6、R7の3機種があり、いちばん古いR5は2014年の発売です。
この3機種のうち、天板が3分割になっているR5はパス、まだ値段がこなれていない7もパス、機能と価格のバランスがいちばんいいかなと思ったR6を最初に購入しました。
品物が届き、早速古いケースからパーツを外して組み込んだところ、電源ユニットを入れる開口部のサイズが微妙に狭く、電源がケースに入らないという状態に。
電源ユニットのファンガードを外してケースに入れ、一度は組み立ててみたものの、このまま使うのもなんだかなあという感じ。
価格comの書き込みにやはり電源ユニットが入らず自分で修正したという書き込みがありましたが、不良品なのか仕様なのか判明せず、R6は結局返品。
また、R6のHDDトレイはツメを3ヶ所引っ掛けてネジ留めする形式になっているのですが、3ヶ所しか固定されないので完全には固定できず、宙に浮いている部分は揺すればグラグラ揺れます。これはR7も多分同じ。
また、取り付け時にうっかり引っ張ると爪が簡単に外れてHDDがガタンと落ちます。不注意だと言えばそれまでですが、落下を誘発するような固定方法はいかがなものかという気もします。
そこへいくとR5はレールに載せて納めるタイプなので、少なくとも落下することはありません。
さらに、これはFractal Designに共通する問題だと思いますが、ネジ切りの工作精度が非常に悪く、たぶん材料も低品質なもので作られており、力を入れて回さないと回りません。
HDDトレイは手回しビスで固定するのですが、「手回し」ビスなのに固すぎて手で閉まらない、緩まないという話にならない工作精度で、こんなものよく出荷するなあ、というレベルです。
マザーボードの固定用六角スペーサーなどもネジの切り方が非常に悪いです。
中国製のケースは十数年ぶりですが、他のメーカーも似たようなものなのかな?
Define R5で組み立て
ということでHDDの落下する心配がなく、HDD固定のネジもいらないR5に買い直して組み直ししました。
Define R5には14cmのファンがフロントとリアに一個ずつ付いていますが、リアファンをフロントに移設し、リアは手持ちの12センチを装着。
リアに素通しの開口部などがあるので、ホコリがなるべく流入しないように吸気を増やし、ケース内を正圧にする作戦です。
HDDの固定方法を除けば、配線の取り回しなどは改良されたR6のほうがやはり上手です。
R5はパワースイッチケーブルやフロントパネルのUSBケーブルが配線を引き込むグロメットの上を通過して邪魔になっていますが、R6は干渉しないように取り回ししているため配線をきれいに収めることができます。
R6の後にR5を買って、???となったのがマザーボード固定用の六角スペーサー。
R6はスペーサー8本と、中央に位置決め用の突起のあるスペーサーが取り付けられています。また追加用のスペーサーが1本同梱されていて計10本あり、ATXのビス穴10個と一致します。
R5は中央の位置決めだけ最初から付いていて、8本のスペーサーが同梱されていますが、これだと1本不足です。同梱品の箱にはスペーサー8本と明記されているため、1本不足が正常という仕様。
(もっとも、最近のATXマザーはビス穴9個のものが多いようですが)
面倒なのはこの六角スペーサーという部品、メーカーによって高さが違います。今回は手持ちのスペーサーに同じサイズのものがあったのでそれを付けて10本にしましたが、最初から10本付属にしておいてほしいですね。
感想 ~ スウェーデンデザイン、チャイナクオリティー
12,000円程度で購入できるケースとして、Define R5は値段相応の品物だと思います。6年ほど販売しているモデルでもあり、そろそろ生産終了もありえそうなので、サブPC用としてもう一台購入しました。
同じPCケースを2台買ったことはないので、個人的には概ね満足できるPCケースといえますが、不満に思うところもあるので書いておきます。
Define R5のいいところ...外観はシンプル・イズ・ベスト。さすが北欧デザイン、というべきなのかどうかわかりませんが、外観は何もないというところが逆に特徴なのかも。
昔の電源が上にあるPCケースに比べると配線をメインボード裏側から回すなど引き回しが楽になっており、防塵フィルターも昔のようなスポンジでななく、ワンタッチで付け外しができるものが付いています。
もっとも、最近のPCケースはこのような形になっているものが多いので、特段優れているということでもなさそう。
Define R5のダメなところ...外観パネルのツラ合わせなどは問題ありませんが、細かいところがチャイナクオリティー。
前述しましたが手回しビスがドライバーを使わないと緩まず、ドライバーを使わないと締まらないという工作精度の悪さ。何回か組みバラシをするうちに、ビスもナットもバカになって締まらなくなるんだろうなぁという予感が組み立て一発目からします。
アマゾンなどのレビューには品質のばらつきがあるという指摘が散見され、実際に2台買って左右ドアの閉まり具合に差があったり、一台はフロントのドアを開けるときにパキンと引っかかる音がしたりするので、当たり外れはそれなりにあると思われます。
「圧倒的な(何が?)」で有名だったWiNDyはいろいろ悪いところもありますが、10年使ってもまだ壊れる気がしないという日本品質だけはあります。
ケースの使い勝手で重要なケーブルマネージメントはダメな部分もあり、例えば4+4ピンCPU補助電源を通す上部のグロメット穴が狭く、4+4のコネクターを2分割しないと通せません。
前述しましたが、フロントパネルから来るメインスイッチ等のケーブルがグロメットの上にかぶさって邪魔をしているなど、詰めの甘さもあります。
少々期待外れだったのは静粛性で、底面以外のパネルに「高密度吸音素材」を貼ってあるわりにファンの音などは普通に聞こえてきます。付属ファンの音も大きめ。
防音仕様ではないWiNDyと比べ、びっくりするほど静かになったというような印象はありません。
外板パネルには吸音材が貼ってあり、サイドパネルなどはかなり重く感じますが、リアファン周辺で共振音(ビビリ音)が発生するなど、静音を売りにしているわりにはちょっと...という感じもします。
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